家庭にお神札をまつり、家族がお参りをする「家庭のまつり」は、日常生活における一家の中心となる行事ですから、お神札をおまつりする場所は、家の内でも家族が集まる清浄なところを選ぶようにしましょう。一般的には、清らかで明るく、静かで高いところに、南向き、あるいは東向きにおまつりするのがよいと言われ、座敷におまつりすることも多いようです。
しかし、今日の住宅事情では、このような場所が見当たらないことも多く、どのようにおまつりしたらよいのか判らないという声があります。
こうした場合は、家族が親しみを込めて、毎日お参りのできる場所を第一に考えるとよいでしょう。何よりも、尊ぶ心を持って、日々丁重におまつりすることが大切です。
家庭のまつりを行う場所が決まりましたら、より丁重におまつりするために神棚や宮形を用意するとよいでしょう。宮形は、一般的に「神棚」とも呼ばれますが、厳密にはお神札をおまつりする棚を神棚といい、お神札を納めるお宮を模した入れ物を「宮形」といいます。宮形の形や大きさは様々ですが、おまつりする場所(神棚の幅、高さ、奥行き)を考えて適当なものを選びます。
最近では、洋間に合うデザインの宮形も多くなってきましたので、住まいに調和した宮形を探すのもよいでしょう。
神社でお受けしたお神札を神棚にお納めします。お神札をまつる御神座の順位は、中央を最上位とし、次が向かって右、その次が向かって左になります。横に広げられる場合は三社造りを参考に、広げられない場合は一社造りを参考になさってください。
■三社造りの宮形三社造りの宮形では、中央に日本人の総氏神さまである伊勢の神宮のお神札(神宮大麻)を、向かって右に地元の氏神さまのお神札を、向かって左に崇敬している神社のお神札をお納めします。その他に、神社にお参りをされた際に受けたお神札は、向かって左におまつりした崇敬神社のお神札の後ろに重ねてお納めするとよいでしょう。
一社造りの宮形の場合は、神宮大麻を一番手前に、その後ろに氏神さま、その後ろに崇敬する神社のお 神札を重ねてお納めします。その他に、神社にお参りをされた際に受けたお 神札は、更に後ろに重ねてお納めするとよいでしょう。お 神札の数が増えて、宮形にお納めすることができなくなったときや、宮形に入らない大きさのお 神札は、宮形の横に丁寧に並べておまつりします。
また、宮形を用いずにおまつりする場合も上記にならって丁重におまつりします。
一般的な神棚の周囲にある祭器具のご紹介です。神様に対してのお供えものを盛り付けるためのものを中心としてさまざまございます。